文化・芸術

正しく古いものは永遠に新しい(カール・ラーション)

先日、建築家 栗生明氏の講演会に参加しました。

いろいろ印象深かったのですが、古さと新しさのテーマのときに先生がお話された中で、
「正しく古いものは永遠に新しい」のタイトルが深く脳裏に焼きつきました。
スエーデンの画家、カール・ラーションの家の天井に描かれていたということですが、
私も事務所と共にそう有りたいと即座に思いました。
よくよく考えてみると、それは新しさ以上に難しいことですが。
しかし、とても勇気づけられる言葉です。少しでもそれに近づけたらと思います。

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伊東豊雄講演会INみんなの森 ぎふメデイアコスモス

先月、みんなの森 ぎふメデイアコスモスで行われてた見学会と伊東豊雄講演会に参加してきました。

見学会は、内部を図書館員と伊東豊雄の所員の方の説明を聞きながら巡る会でした。

建物は木が多用されて、床スラブはRC造ですが、屋根は木造で、ほかも鉄骨と木のハイブリット構造のように思われました。

内部のグローブと呼ばれる柔らかな傘のような天井は、児童のグローブ、文学のグローブといったように、その場所をそれぞれの領域としても特徴づけていて興味深かったです。

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みんなの森 ぎふメデイアコスモス外観

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内部のグローブと呼ばれる柔らかな傘のような天井は、

児童のグローブ、文学のグローブといったように、

その場所をそれぞれの領域としても特徴づけている

見学会の後、ぎふメデイアコスモスで行われた講演会のテーマは「台中国立歌劇院~10年間の軌跡」。

非常に有機的で複雑な形態になので、設計の困難さに加えて、施工の困難さもあって、伊東氏自身も、これが実際に建てば建築家をやめてもいいと思ったほどだったとのこと。そのすぐ後に、そうもいかなくなりました発言があり、伊東氏のこの発言に、すかさず、どうしてですかの質問が出て、それに対する応答も興味深かったです。

私、個人としても、それが、建築家仲間では、どちらが新国立競技場の設計者に指名されるかが、以前から話題になっていて、なにかを想起させるように感じてしまいました。

年末の発表が興味深いです。

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台中国立歌劇院の構造モデルとなったイメージ模型

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設計の困難さに加えて、施工の困難さもあって、伊東氏自身も、

これが実際に建てば建築家をやめてもいいと思ったほどだったとのこと

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あいちヘリテージマネージャー養成講座 第4期生 発展講座スタート

早いもので、7/4(土)からあいちヘリテージマネージャー養成講座 第4期生 発展講座がスタートしました。

基礎講座を経て受講生である私も、気持ちも新たに出席です。

今回は、有松町の修景された古い町並みを教材に、鳴海絞会館の2階会議室が研修会場でした。以前のブログを調べてみると、2011年2月に訪れているので4年ぶりということになります。当時着工して間もなかった名鉄有松駅までの遊歩道も完成していました。

それなりに感動しましたが、4年前に来ているせいか真新しさはありません。

午前中は、名古屋市職員の方から説明を受けながら、東海道沿いの建物を見て歩きました。修理・修景基準の資料は、デザインコードとしてはとても参考になりました。

唯一、竹田邸は内部もゆっくり見学できよかったです。講座風景の写真はUPできないので残念ですが。

私個人としては、講義後、講師でいらっしゃった奈良文化財研究所の林良彦先生に、奈良県今井町の修理・修景基準などを伺いそびれたのは後悔されます。

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有松町の修景された古い町並、奥が鳴海絞会館

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宵の明治村

先日、久しぶりに(多分、20年ぶりくらい)博物館明治村に行ってきました。それも夕方からです。

妻が久しぶりに浴衣を着たいという希望と、私も久しぶりにフランク・ロイド・ライト設計の帝国ホテルを見たいという希望が一致しての久々の来訪でした。

多忙な中、ちょうど8月の土日は、浴衣の方の入村料は500円ということも気持ちを後押ししてくれたかもしれません。

久々の和風の香りのする浴衣とカランコロンと鳴く下駄も、なかなか風情のあるいい感じでした。時も明治にもどったような非日常空間の体験でした。

小雨の中、入村して最初に目を引くのはやはり帝国ホテルです。ライトアップされた建物は昼間とは一味違う風情です。

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入村して最初に目を引くのはやはり帝国ホテルです

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ライトアップされた建物は昼間とは一味違う風情です

花火もよかったですが、野外ステージでのジャズコンサートも最高でした。

個人的には、やはり最高によかったのが帝国ホテルの内部空間。吹抜けを囲みながら、ラウンジや待合スペースが、少しずつ床レベルを変えながら連続してつながっています。床レベルが微妙に違うことで、向こうに見える室内の情景が変化に富んで楽しげです。

私は、白熱電球の照明で微妙な明暗の雰囲気漂う吹抜け空間を見上げながら、1階のロビーの待合ソファに腰かけていました。ライトのデザインの匂いがプンプンする家具や照明器具を懐かしく見ながら。。。

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吹抜けを囲みながら、ラウンジや待合スペースが、少しずつ床レベルを変えながら連続してつながっています

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100年たった今でも、感動を与えてくれたフランク・ロイド・ライト設計の帝国ホテルの空間の余韻を楽しみながら、明治村を出て俗なる日常空間へ戻っていきました。。。

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陶器浩一氏と古市徹雄氏の講演会に参加して

ブログを少し休んでいるうちに、季節も進み蝉の初鳴きもあちこちで聞こえてくるようになりました。梅雨明けも近いということでしょう。

ガソリン価格は上昇の一途、交差点でアイドリングストップする車が増えてきている感じがします。建設費も上昇、物価も政府の思惑通り挙がってきているということでしょう。。。次は消費税増税。。。

先日、陶器浩一氏と古市徹雄氏の講演会に参加してきました。どちらも期待通りの内容でした。

陶器浩一氏の方は、「竹の会所」で2012年に日本建築大賞を受賞されていますが、以外にも、構造設計の専門家であったとは知りませんでした。氏曰く「技術が生み出す空間に興味があった、ストラクチャーが空間を創る」とのこと、納得です。

氏の凄いところは、竹の会所の場合もそうですが、構造素材の特性を徹底分析して、構造計算だけでなく材料実験を繰り返して、そこから空間を創っていくという点です。竹の会所では、さらに震災復興を意識して、地域の人たちとつながって集会所を創っていったという点も特筆すべきところです。

古市徹雄氏の講演会の方は、丹下健三氏の事務所でモダニズム建築を設計していたが、海外のあちこちで滞在しながら設計を続けるうちに、国ごとの風土をいかした伝統建築に次第に魅かれていく反面、モダニズム建築に疑問を持つようになったというものでした。

「世界中どこに行っても同じデザインのモダニズム建築はではなく、地域の風土に根差したヴァナキュラーな建築を」といったところでしょうか。

氏は、それをユニバーサルヴァナキュラーとサスティナブルデザインいう表現をされていました。コロンブスがいろいろな作物を世界にもたらしたように。。。ヴァナキュラーな建築が世界に広かる?

氏はまた、日本の民家のような多機能なしつらえや自然界の機能を重視しているともおっしゃていました。

個人的に印象深かったのが、(今はやりの)太陽光パネルを多用するではなく、建築をきちんと作ることが大切だとおっしゃた点です。これは私自身の持論でもあります。

太陽光パネルを作るのに相当なエネルギーをつかっているわけですから。。。

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建築の木造・木質化に向けて思うこと

先日、木造SE構法の講習会と別口で木造利用推進セミナーに参加してきました。

その二つの研修会から、建築の木造・木質化に向けて、いろいろ考えさせられることがありました。

H22年に公共建築等における木材の利用の促進に関する法律ができて以来、各方面で木造の短所を補い、長所を生かすための耐火・防火や耐震性に関しての技術研究開発が行われて、ここにきて法整備も進んできたように思えます。

それ以前は、私自身の設計では、不燃木材などを使って何とか木質化をといった程度でした。その場合もやむを得ずといった感じです。。。

不燃性を得るために、木を薬品などで傷めて使うのが生理的に嫌で、素顔のままで使うのが自分の流儀だったからだと思います。

今、思えば、視野の狭い捉え方だったのでしょう。。。

日本の山林の状況の改善や低炭素社会の実現に向けて前向きに考えれば、確かに、今の状況は、19~20世紀初頭に行われた鉄骨や鉄筋コンクリート造の技術革新のようで、将来性のある有意義な取り組みに思えてきました。

木造も規模が大きくなったり、不特定多数が使う用途になってくると求められる機能も高度になります。

今後は、前向きな視点で建築の木造・木質化に向けて取り組んでいきたいと思います。

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木造利用推進セミナーの様子

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アントニオ・レーモンド設計による「南山大学」を見学

先日、アントニオ・レーモンド設計による「南山大学」を見学する機会がありました。

朝、10時からK-25教室で概要説明の後、レーモンド設計事務所取締役の土屋重文氏の講演があり、その後、施設見学という充実した内容でした。

アントニオ・レーモンドは、チェコ出身の建築家で、フランク・ロイド・ライトのもとで学び、31歳の時、帝国ホテルの建設の際に来日、その後50年近く日本に留まり、当時の日本の農家に近代建築の原理を見出し、モダニズムの建築作品を多く残して、日本人建築家に大きな影響を与えた人物です。

土屋氏によると、たいへん厳しい人だったが、氏にとっては優しい人と感じたとのこと。南山大学の工事中にレーモンド氏が配筋検査に訪れた時に、不具合が見つかり氏が激怒してレーモンド設計事務所の担当者をしかり、工事が何カ月も止まり、施工者の現場担当者が変わったとのことでした。

南山大学の校舎群も、レーモンド哲学の5原則「単純・自然・直載・機能的・経済的かつヒューマンスケールにより心から創る」に基ずいて創られています。

配置計画は、敷地の自然な地形を活かし、尾根部にメインエントランスから奥に延びるメイン歩行者軸線(少し途中で曲げて、人だまり空間を演出)を配置、それから傾斜する地形を活かして校舎群が巧みに配置されています。ちなみに打ち放し以外の外壁が赤色に塗られているのは、敷地にある赤土の色に合わせたとのことでした。

以上のことからも、レーモンド哲学の5原則がたいへん日本的なものであることがわかります。

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地下鉄名古屋大学を下車、東側からアプローチ

Img_1604 校舎群の配置がわかる看板

Img_1640 土屋重文氏による講演の様子

Img_1669 施設見学の様子

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施設見学の様子、天の光は明るい!

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津島のまちなみ彩発見「庭園と茶室を巡って」

先日、愛知建築士会主催「まちなみ彩発見」シリーズの第3回目となる、街並み巡りとワークショップに参加してきました。今回のテーマは、津島のまちなみ彩発見「庭園と茶室を巡って」。

思えば、25年以上も前に、全国で町並み保存運動が盛んになり始めた頃、津島の町並み調査の一行に同行して、町屋の茶室の多さに感心したことが思い出されます。天王通り沿いの三木屋の店主、森平さん(故人)が、当時、津島の町並み保存について熱く語っていらっしゃったことも、今思えば懐かしい。。。

街並み巡りは、最初、観光交流センターに集まって、そこから4班に分かれて地元の観光ガイドの案内で、適度に心地よく曲がった道すがら名所などを巡って、水鶏庵に着きました。

Img_1263 集合場所の観光交流センター

Img_1273 今も変わらぬ道標

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津島でお茶といえば「抹茶」を指す!

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改装直後の渡辺邸、内部が見れなかったのは残念

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イサム・ノグチのお父さんの生家が津島にあったとは!

水鶏庵では庭園が見渡せる座敷で食事をしたり、庭師、野村勘治先生のお話しを聞いたり、3つの茶室(近景・中景・遠景)を見たり(特に水鶏庵は内部にも入って実測できました)、充実した癒しの時をすごしました。感謝。。。

Img_1322 水鶏庵庭園入口

Img_1332 茶室 水鶏庵

Img_1386 庭園風景

Img_1395 江戸重箱定食いただきました

午後からは、岡本邸・堀田邸を見学した後、津島神社の参集所に集まり、ワークショップで討議・発表という充実した「津島のまちなみ彩発見」の一日でした。

Img_1315 岡本邸

Img_1545 堀田邸中庭

Img_1579 ワークショップ風景

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私の所属、3班のKJボード、この時は私が発表者となりました

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あいちトリエンナーレ閉幕

先日、10/27にあいちトリエンナーレが閉幕しました。3年前の前回は、私自身あまり興味がわかず長者町の会場を廻っただけでしたが、今回は企画から実施まで関わったJIA愛知主催の「JIA愛知 建築家フェスティバル」が10月12日(土)から~20日(日)までの間、開催され思い出深い参加型のトリエンナーレとなりました。

慣れてはきましたが、いまだに「トリエンナーレ」という言葉には、ちょっとよそよそしい感がします。もっとも「トリエンナーレ」の原意はイタリア語で「3年に一度」という意味で、、3年に一度開かれる国際美術展覧会のことであると説明受ければ少し身近にかんじるかもしれないのですが。。。

ところで、今回、初めて開催のJIA愛知 建築家フェスティバルは、有名な先生を呼んできて講演会を開くといった従来型のイベントではなく、オールJIAの会員による手作り企画のイベントでした。

伏見地下商店街を主会場に、映画祭やダンボール家具・紙コップアートのワークショップ、トークイベント、ゑびす祭り「ゑびす昭和村」会場で子供向けの「ダンボール迷路で遊ぼう」など積極的に市民と交流し、来場者も地下商店街で1800名、ダンボール迷路で1000名ほどの来場者となる盛況ぶりでした。

JIA愛知の皆様、お疲れ様、私もいろいろ有意義な時を過ごすことができました。ありがとうございました。

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10/11のキックオフパーティには、あいちトリエンナーレで芸術監督をなさっている

五十嵐太郎氏も駈けつけてくださり、挨拶をいただきました。

Img_4176伏見地下商店街主会場

Img_4180 伏見地下商店街主会場内

Img_4218 映画祭の様子

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映画祭の様子、通路からも見れます。

次回、ダンボール迷路で遊ぼうに続く。。。

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お白石持行事に参加

先日、8/31(土)、20年に一度の遷宮諸行事のひとつである「お白石持行事」に参加しました。

「お白石持行事」は、一連の遷宮諸行事のひとつであり、新しい御正殿の敷地に敷き詰める「お白石」を奉献する民俗行事で、宮川より拾い集めた「お白石」を奉曳車・木そりに乗せ、沿道や川を練り進みます。神域に入ってからは、一人ひとりが白布に「お白石」を包み、遷宮後は立ち入ることの出来ない新宮の御垣内、真新しい御正殿の近くまで進み、持参した「お白石」を奉献する行事です。

今回は、私が所属している名古屋国際都市問題研究会のA氏(実家が伊勢市の宮後町)のご厚意で実現したものです。

当日は研究会の緑陰講座も兼ねるということで、伊勢神宮外宮前のフランス料理店「ボンヴィヴァン」で昼食をいただいて、三重大学教授の菅原洋一先生の講義「伊勢参宮の立役者御師の屋敷を復元する」を拝聴した後、せんぐう館を見学、お白石持行事に参加して外宮新正殿に入りました。

見るもの、やること全て初体験で多くの感動をいただきました。

「えんや、えんや」の掛け声とともに行うエンヤ曳きでは、たくさんの元気ももらいました。

伊勢神宮外宮北御門口のところまでたどり着いた頃には夕方6時を過ぎていました。

外宮の入り口でいただいた「お白石」を大事そうに白布に包んで、参道を歩き、新しい御正殿の敷地内に奉献いたしました。棟持柱が力強く印象的でしたので、その正面あたりにしました。

帰りの参道を照らす石灯籠の火が厳かで清らかでした。その時、身体的に自然の神の存在を感じた気がしました。

フランス料理店「ボンヴィヴァン」に研究会のメンバーとともに戻って挨拶の後、用事のある私は名古屋に帰りました。そのあと麻吉旅館に泊るメンバーのことを思うと、後ろ髪をひかれる思いでしたが。。。

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すっかり新しくなった伊勢市駅

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フランス料理店「ボンヴィヴァン」の中庭

Img_4055 菅原洋一先生の講義の様子

Img_4087 せんぐう館入り口付近

Img_4102 エンヤ曳きの様子

Img_4108 外宮の入り口付近

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お白石を奉献した頃には夜のとばりが下り始めていました

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